海外無人島キャンプ! 舞台は南国フィリピン
輝く大海原に囲まれた小さな無人島。島には白い砂浜に大きなヤシの木、ヤシの実をとってココナッツジュースを飲む…。
「無人島」という言葉でこんなシチュエーションを思い浮かべる人は少なくないのではないのだろうか。
まさに絵に描いたようなこんな無人島で、《無人島プロジェクト》初となる海外での無人島キャンプツアーが韓国のツアー会社《ICARUS》との協同で開催された。
気になる開催地は、世界屈指の島数を誇るフィリピン。
時は2019年GW。スタッフ含め13名が日本を飛び出し、南国へと旅立った。
キャンプができる海外の無人島はどこにある?
今回の海外無人島キャンプが開催されたのはフィリピンの奥地。
「最後の秘境」として世界中のリゾーターから熱い視線を集めているパラワン島の小さな村、ポートバートンからさらに進んだ先にある無人島である。
程よく観光地化したポートバートン。無人島に持っていかない荷物はここのホテルに預け、身軽に無人島へ出発!
どんどん近づいてくる非日常にワクワクが止まらない。
今回唯一の中学生参加者のHさん(お父さまと参加)も、初めての景色に興奮が止まらない様子だった。
無人島感満載! フィリピンの無人島で本気サバイバル
白い砂浜にヤシの木。絵に描いたような南の島
たどり着いた無人島はここ。
まさにザ・無人島!
無人島というカテゴリーの中でこれ以上に完璧なロケーションがあるのだろうかと思ってしまうくらい、見事な景色である。
透き通って美しいエメラルドグリーンの海、そこにぽっかりと浮かぶ程よいサイズの島。
参加者たちのテンションはすでに最高潮。
3泊4日、南国の無人島で過ごす準備は全て整った。
火起こし、食材集め、調理…何もない無人島で必要なスキルとは
今回のフィリピン無人島ツアーで予定されている主なコンテンツはこちら。
・火起こし
・食料集め
・手作りイカダレース
・鶏と豚の屠殺
・星空の下で豪華BBQ
etc…
無人島に人工物は何もない。
自分たちでどうにかしなければ、食べることも寝ることもできないのだ。
まず始めたのは寝床作り。
竹とヤシの葉だけはたくさんある。参加者たちはみんな創意工夫して寝床を制作する。
枕的なものさえあればOKという男性陣、力を合わせて竹を組み合わせる女性陣、最終的には砂浜で寝るから寝床とか関係ないという人。
作業一つにとっても、その人の個性が現れ、光るのが無人島という環境である。
サバイバルといえば火起こし! 苦戦する参加者たち
「無人島サバイバル生活」の定番かつ必須なのが、火を起こすということ。
火がなければ食材があっても調理はできないし、暖も取れない。南国といえど夜は少し寒かったりもする。
逆にいえば、火さえあれば料理の幅は広がるし、外敵も寄ってこないし、仲間の居場所もわかる。
火が扱えるか扱えないか、これが動物と人間との決定的な違いだ。
何もない無人島だからこそ、人間の知恵が試される場所なのである。
火を起こす方法としては主に3つある。
1.竹と竹を擦り、摩擦熱で火種を作る原始的方式。
2.火打ち石でパチンと火種を作るギャートルズ方式。
3.ファイヤースターターで一発の現代方式。
参加者たちは最初に原始的方式で火起こしにトライ。しかしなかなか難しい。
次にギャートルズ方式にも挑戦したが、これもうまくいかない。
最終的には現代方式で火をつけることができた。
もちろん火起こしなんて初めての体験。やり方を聞いても実際に取り組むと角度やスピードなどわからないことばかり。
とはいえすぐに現代式に逃げるのも悔しい。
実際、参加者たちはかなりの時間を火起こしに費やして挑戦し続けた。
無人島生活に必要なスキルには、諦めず挑戦し続ける心と、忍耐力が挙げられるかもしれない。
手作りイカダで無人島脱出は本当にできるのか!?
無人島脱出を掲げた某テレビ番組があるが、今回の無人島サバイバルキャンプでもそれを実施した。
2チームに分かれての対抗レース。
もちろんイカダ作りから勝負は始まっている。
夕食後に開始したイカダ作り。
竹を切る、組み合わせる、結ぶ、浮力を調整する…かなりの重労働だ。
誰もが初めての体験の中で、チームで協力してイカダを作り上げていく。
チームの旗も制作!
両チームとも無事にイカダが完成!
早朝のレースが楽しみだ。
早朝、イカダレーススタート。
両者かなりの接戦。
勝者は…
チームたこやき!
みんなで作ったイカダに乗り、協力して海を進む。
ここで参加者たちの絆がさらに深まったのは言うまでもない。
鶏・豚を屠殺して食べる、衝撃的な経験
日本ではできない、動物の屠殺体験
海外の無人島キャンプならではの企画が登場!
それは「動物の屠殺」。
日本では動物の屠殺については法律で厳しく定められており、企画実施ができない。
つまりこれは海外だからこそ実現できたサバイバル企画である。
鶏の変遷 〜スーパーで見る姿になるまで〜
まずは鶏。首をひと刺し。なかなかに衝撃的な光景である。
動かなくなった鶏を、血を抜くために逆さにくくりつけしばらく放置。
次に羽を抜く。
ここでスーパーでよく見るような姿に変身した鶏。
抵抗感を示していた参加者たちも、少し落ち着き出す。
そして解体して調理。美味しくいただきました。
リアルな豚の丸焼き、命をいただくということ
次に、豚の登場。もちろん生きている。
日本ではできない企画、ということである意味この海外無人島キャンプツアーのメインイベントとも言える。
首の頚動脈をひと刺し。暴れる豚、流れ出する血、豚の悲痛な悲鳴…。
かなりの衝撃場面である。
徐々に動かなくなっていく豚を見て思うところはあるけれど、これが命をいただくと言うこと。食のありがたみがとてもわかる経験となった。
調理方法は、フィリピン伝統の丸焼き方式。
豚をパイプが貫くこの状態もなかなかである。
徐々にジューシーな色になっていく豚。
お腹に香辛料やニンニクなどを詰めているので、放たれる香りが美味しそうなこと美味しそうなこと…。
なんと焼き上がりにかかる時間は6時間!
豚の丸焼きが出来上がった頃には、参加者たちのお腹も空腹の限界だった。
そのお味は…いうまでもない。(言葉にできないくらい最高!!)
無人島の醍醐味は夜にある!? にぎやかなパーティー波音と満天の星
満点の星空の下で無人島パーティー!
無人島キャンプ最後の夜は、豪華な無人島料理でパーティー!
鶏、豚、モリや釣りで獲ってきたきた魚などをはじめとしたサバイバル料理が食卓に並ぶ。
3日間、濃密な時間を共に過ごした仲間たちとの最後の夜は大いに盛り上がった。
巨大キャンプファイヤーもいい雰囲気を出す。
空には、こぼれ落ちそうなほどの星。数が多すぎて目を疑うほど。
周囲に余計な光がない無人島だからこその絶景である。
こうして、海外無人島キャンプ最後の夜は更けていった。
南国フィリピンで開催された今回の海外無人島キャンプツアー。
目を疑うほどの美しい海と空、絵に描いたような無人島、ヤシの木、満天の星、そして出会えた仲間たち。
参加者にとっては一生ものの思い出ができたようである。
また会う日まで。ありがとうございました。
普通のキャンプとは一線を画す無人島キャンプツアー
思いを共有し、感情を揺さぶる特別な体験ができる
無人島でキャンプをする。
何もない環境だからこそ、工夫することが必要。仲間と協力することが不可欠。
食料を得るにも一苦労。調理するにもまた一苦労。
でもその苦労があるからこそ、完成した食事に感動する。それがどんなにシンプルな味だっとしても。
インターネットもない。
だけどここには人と対話する時間がある。人と、そして自分と向き合う時間が生まれる。
無人島は、新しい価値感や新しい自分に出会える可能性が大いにあるフィールドである。
実は日本は無人島大国! キャンプツアーも開催
今回の海外無人島キャンプツアーを開催した《無人島プロジェクト》では、日本での無人島キャンプも開催! 今年度は4,7,8,9月に全5回の実施が決定。
4月に開催されたキャンプも大好評でした。
他の日程は現在参加者大募集中!
詳しくはこちら。
この記事は、フィリピン無人島キャンプツアーでインストラクターを努め、セブ島で日本人向けツアーを企画する《UH-HUH TRAVEL(あーはんトラベル)》日本人コンシェルジュの”レオ”のレポートを元に書かれました。