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一歩踏み出したその先に(姫路basic)

きっかけと参加に至るまで

私が無人島プロジェクトへの参加を一度決めたのは2年前に遡る。2年前の夏、友人から一本の電話があった。「無人島行ってきたぞ」その一言では何を言っているのか分からなかったし、とうとう頭がおかしくなってしまったのかとさえ思った。ただその一言はあまりにも強烈で、どこか眠っていた自分の中の好奇心を引き出してくれた。私は元々自分から行動に起こす性格ではない。いつも受け身で物事に興味がない訳ではないが、没頭する質でもない、まあそんな人間である。そんな自分が珍しく自分の意志で参加してみたいと強く思った。気がつけば長電話、話を聞けば聞くほど気分が高揚していた。同時に「黄金伝説」よゐこの無人島生活に強い憧れを抱いていた少年時代を思い出した。これは参加するしかない。

参加したいと思うのなら簡単。実際に行動に移すまで時間がかかった。自分の住んでいるところから無人島まではあらゆる交通手段を駆使しなければならない。もちろん交通費もかかる。「遠いからな」「実習あるからしょうがないか」「コロナだから次の機会があったら」自分の置かれている環境や状況を言い訳に参加をためらっていた。なかなか最後の一歩が踏み出せない。日程調節をしたり何か策を講じたり、やり様はいくらでもあったのに。それでもやはり幼き頃に抱いた憧れを無下にはできなかった。生まれてこのかた地元で過ごしてきた自分に問いかけた。大学生活最後の夏、今飛び出さないでいつ飛び出す? 「こんな経験めったにできないし絶対おもしろい、行ってみよっと」決め手となったのは「おもしろそう」という気持ちだった。

無人島へ

港からフェリーで無人島へ向かう。初対面の人たちと田舎者の自分はどこまで仲良くなれるだろうか、言葉通じるかな(そんなになまっている自覚もないけど)。そんな不安も「敬語禁止」のルールのお陰ですぐに打ち解けることができた。無人島までの短い船旅、お互いに自己紹介をしたり出身地や参加した経緯の話をしたりで盛り上がった。話をしていると徐々に無人島が見えてくる。近づくにつれて興奮が抑えきれなかった。夢にまで見た無人島。当たり前だが、本当に何もない。「あ、漂流物たくさんある。」よくテレビで見ていた光景だ、そんな些細なことでも感情が動いた。

到着すると、全体で自己紹介。年齢も職業も異なる人たち、大学生の自分にとって日常では交わることのない人ばかりだ。「この人たちはどんな自分でも受け入れてくれそう」、話を聞くみんなの態度を見ているとそんな柔らかい雰囲気を感じた。

食料調達

いざ食糧調達。班に分かれて漁獲量対決をした。獲った分だけが自分たちの食糧、まさにサバイバル。海や陸で食料を探す部隊と釣り部隊に分かれた。気合は十分、大物を捕まえて豪華な夕飯にするぞと意気込みスタート。そう思ったのも束の間、「あれ、魚泳ぐの早くね?」すぐ逃げる魚、魚は目の前にいるのに獲ることができないもどかしさ。「テレビで見ていたのとは全然違う・・・」さらに体は波に流され、思うように体勢を維持することもできない。思い描いていたものは全く違った。でも上手くいかないからこそおもしろい。息を殺しそっと近づき狙いを定める。勢いよく魚を捕らえた次の瞬間、手に伝わってくる振動、生命を感じた。「とったどー!」夢が叶った瞬間だった。結果小さい魚しか獲ることができなかったが大満足。中には大物を捕まえてくる強者もいて驚愕した。
 獲った魚は自分たちで下処理して調理。無人島で食べる料理は格別、うまい、うますぎた。みんなと分かち合う幸せ。顔を合わせ「うまっ」と言い笑顔になる。食べ物があることに感謝。獲ってきてくれた仲間に感謝。調理してくれた仲間に感謝。火を絶やさぬよう管理してくれた仲間に感謝。

2日目

朝一で火起こし体験。テレビで見た時の感想は「時間はかかるがつけることはできるだろう」。果たして結果やいかに。うーん、めちゃくちゃ溝からずれる。やりづらい。まず煙が出るまでに時間がかかった。この段階までくるのにも大変で体力を使ったのに、この状態を維持せねばならん。体力が尽きるのが先か火種ができるのが先か、耐久レースの始まりだ。勝者!体力!できた火種を麻ひもに移し、息を吹きかける。つかなかったら一からやり直し。ポイントは、優しく長く吹くこと。その役割を任せてもらった自分、責任重大。早くついてほしいと焦る気持ちを抑えながら息をかけた。すると勢いよく燃え上がり歓喜に包まれる班員。火がつくだけでこんなに嬉しいんだ。これも普段の生活では感じることってできないよなぁ。

最後の夜

最後の夜。火を囲み、語る。各々自分の近況と参加した経緯やこれからのこと、2日間無人島で過ごしてみての感想などを伝え合った。純粋に無人島を楽しみに参加した人、悩みを抱えている人、非日常を求めている人、自分を変えるためのきっかけを掴みにきた人、全員何らかの思いを持っている人たちばかり。その人たちの本音や人生観を聞くことができた。本音で語り合ったからこそ自分の人生について考え直す機会になったし、自分も何かやってみたい好きなように生きてみたいと駆り立てられた。自分の思いを言葉にして伝えることで自分がしてきたことを確認し、これからの展望を構想できる。刺激的かつこれからの活力を高められる時間だった。

最後に

このプロジェクトに参加して、このまま地元で生活し続けていたら出会うことがなかったであろう人たちに出会うことができた。知らない世界ばっかり。「え、何それ!?おもしろい!」と。

初めましてだった人たちはかけがえのない仲間、一生の友人に。この3日間だけの関係性では終わらない、むしろここから関係性が始まっていく。それがこのプロジェクトの素敵なところだと思う。一歩を踏み出して本当によかった。素直に自然の雄大さに感動し、夢中になって駆け抜けた3日間。時間はあっという間で、少年だったなぁ自分。

言葉で全てを伝えることは難しいから、ぜひともこのプロジェクトに参加して自分の目や肌で体感してほしい!新たな世界を知れて異なる価値観に出会い、自分の視野を広げることができる。これって素敵なことじゃな!?きっと一生の財産になるよ。一歩踏み出したその先にどんな光景が待っているかな。
「えーでもなぁ」「実際はどうなんだろ」たとえ想像していた光景と違っても、それも経験。自分の中で咀嚼して価値づければいい。「おもしろそう」か「おもしろくなさそう」か、単純明快な物差しで測ってみる。一歩を大げさに捉えずに気軽にいこうよ。「おもしろそう」これだけで物事を始めるきっかけも理由も十分!そう思わせてくれたこのプロジェクト、自分を変えるきっかけをくれたみんなありがとう!

Written by けーすけ

※移動時、屋内活動時、就寝時等はマスク着用を義務付けています。

毎年開催!
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無人島プロジェクトでは、毎年夏に述べ1,000名以上が参加している
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