あれが食べたい、あれが欲しい、あの人に会いたい
「◯◯したい」はすぐに変化する。
そんな一つ一つの欲求が、
自発的なものなのか。
それとも、何かの刺激によって衝動的に出た欲求なのか、
判別できるだろうか?
便利で、消費を促す日本社会では、
CMや看板などの宣伝によって自覚している以上に
欲求を掻き立てられて、買わされている。
無人島生活では後ろは山、前は大海原。
自然と共に暮らす。
胃にはほとんど入っておらず
日の出と共に起きて、日が沈めば寝る。
心もカラダも自然に近い状態になる。
私は空いた時間を使って、無人島に家を作っていた。
しかし、ほとんど食べれない生活だったので、
2時間も作業をすると動けなくなってしまう。
「あっ。エネルギーがなくなった」
と思う瞬間がくる。
そうすると眠くなってきて、しばらく眠る。
起きると動く力が少し戻っているのだ。
何かを欲しても手に入る状態にはない。
そんな環境に身を置いたからこそ
自分の心の底から湧き上がる欲求に気付けたり、
カラダの欲することを察することができるようになった気がする。
「◯◯したい」「◯◯が欲しい」と思ったら、
そっと心を静かにして聞いてみる。
カラダに聞いてみる。
そうすると自然とカラダや心の求めていることの本質が見えてくる。
外的なものが原因で生じた欲求に答えても、
喜びはそうは大きくないかもしれない。
しかし、本当に求めていることを満たしてあげると、
カラダや心が喜んでいるのを感じることができるはずだ。
意識を外に向けるのではなく、内に向ける。
これは、幸せな人生を生きるために、身につけるべきとても重要な感覚だと私は思う。
自分の声なき声に耳を傾けて。