無人島で捕れる食材の主力の一つが”魚”。無人島プロジェクトベーシックで実際に訪れる無人島の黒島では一体何が取れるのか紹介していきます。
ウマヅラハギ
30cmほどまで成長する魚で、海藻やプランクトン、甲殻類など比較的なんでも食べる。一本角のような背びれも特徴。
お造りや肝をポン酢でいただくと非常に美味。
鱗と皮が一体化しているので、調理する際は皮ごと剥ぎ取る。
ウマズラハギの下処理動画
背びれを切ってから、皮をはいで内蔵の処理を行うのが基的な流れのようです。
アオリイカ
40cm程の体長のイカ。九州ではミズイカと呼ばれたりもする。そしてイカらしく墨も吐くし、体の色も変えることができる。
まれにアニサキスという寄生虫がついていることがありますが、熱を加えたりイカソーメンにしたり、よく噛んだりちょっとでも傷つくとすぐ死ぬ。
スペランカー体質ですので少し意識していればそれほど問題が無いようです。
イカは刺身にしても、焼いても、茹でてもうまい!
アオリイカの下処理動画
身を縦に割いて軟骨を取りだし、胴体と目玉、目玉とゲソを切り離す。墨袋は傷つけないように。
チヌ(クロダイ)
大きくて70cmほどに成長する魚。甲殻類や貝類等、比較的なんでも食べ、トウモロコシやスイカも餌になる。
オス→メスに性転換する珍しい魚。
刺身、塩焼き、煮付けが一般的。土鍋で鯛めしにしてもおいしい。
タイノエという鯛の口内に住み着いて、栄養を吸い取る寄生虫がいるが、クロダイにはあまりいないらしい。仮に食べてしまっても特に人体には害がないので大丈夫だそうだ。
チヌの下処理
鱗を取ってから鰓と一緒に内蔵を取っていきます。
グレ(メジナ)
大きくなると体長60cm以上にも育ち、体が大きいため釣り人にも人気。
日本のほぼ全域に分布する魚。黒島のある瀬戸内海方面では”グレ”という地方名がある。
刺身、煮つけ、塩焼き、フライにしてもなんでもおいしい。
旬は気温の下がる冬場と言われている。夏場は気温が上がって餌の藻が体内で磯臭さを発するが、捕まえてからすぐ下処理で内蔵を取れば臭いが身にうつらないのでおいしく戴ける。
グレの下処理
鱗を取ってから鰓と一緒に内蔵を取っていきます。
カサゴ
出典:ソザイング
成長すると、体長25cmを超える。個体により体色が違う。
カサゴは背びれに微量ながら毒があるが、背びれを取り除けば身は食べられる。
カサゴも鍋料理・潮汁・味噌汁、から揚げ、煮つけ、塩焼きにするとおいしく戴ける。
カサゴは生息している場所が深海に近い個体ほど赤っぽい。これは海の深くまでは赤色の光の波長が届かないので、深海では体が黒っぽく見え、闇にまぎれるためだといわれています。暗い深海では体の色が赤い方が外敵に発見されにくいのです。逆に浅瀬のカサゴは岩礁に隠れるために、保護色である灰色がかった体色になるといわれています。
カサゴの下処理
背びれには微量の毒があるので、ただ背びれをカットするだけでなく、中の身までえぐりながら背びれを引き抜くのがポイントです。
最後に
紹介した魚は実際に釣りや海に潜ってとれる魚なので、捌き方まで予習しておくと調理を実践するときに下処理がスムーズに運びます!
普段私たちはスーパーで魚を買いますが、自分で獲った魚を自分で調理して、食べる工程まですべて終えると、私たちは、命を戴いて生きているありがたみが実感できるはずです。