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無人島サバイバル1ヶ月体験記Shima roman(しまロマン)総集編

島を愛したがゆえに大学を休学、卒業後就職を先延ばしにした島大好きな島田がおくる無人島体験記

【第1章 無人島生活にいたるまで】

東京23区で生まれ育った私。自然は少ないながらも秘密基地を作ったり、親水公園で泥んこまみれになったり、雨の日にも外で遊ぶような活発少年だった。

しかし中学・高校に上がってからはだいぶ落ち着き、勉強に明け暮れ有名私立大学に進学した。
大学ではNPO法人の運営メンバーにもなりスキルを身に付け、このまま大手企業に就職するのだろうと漠然と思っていた。

そんな中、大学3年生になった春。自分の精神的な問題で切羽詰まっていた時に出会った鹿児島県の離島「宝島」が私の運命を変えた。それから島や自然が大好きになり、やりたいこと、好きなこと、ワクワクする気持ちがあふれてきた!!

就活を控えた私は、島での生活に憧れを抱き休学して旅に出ることを決意。
その休学期間に《無人島プロジェクト》及び無人島キャンプと出会った。
島と自然が大好きな私にとって無人島キャンプはドストライクだった!!

その後、大学を復学し4年生になる。卒業も就職も控えた年である。
そんな中、英米文学専攻だった私のゼミのテーマがなんと「無人島小説」だった・・・!思わず運命を感じた。

そこで『ロビンソン・クルーソー』無人島漂流記を熟読するのだが、「ワクワクが止まない!!」「こういう暮らしをしてみたい!!」と感情がたかまり、就職を1年先伸ばしにして無人島1ヶ月生活を決意!!!

【第2章 ワクワクドキドキ無人島生活開始】

さあ!待ちに待った無人島生活!!舞台は長崎県壱岐島の隣にある妻ヶ島!!この島は2020年から《無人島プロジェクト》が管理している島で、私は過去に2回訪れたことがある。

いつもお世話になっている《無人島プロジェクト》のスタッフ(にごー)に船を出してもらっていざ出発。 船に揺られて無人島に向かうのは大冒険を予感させて心が踊る!今回拠点とするのは未踏の南エリア。にごーとお別れしていよいよ1人で無人島生活の始まりだ!!

無人島生活には普段では絶対味わえないワクワクや「ロマン」があふれている。そんな無人島でやりたいワクワクを「Shima roman(しまロマン)」として今回の滞在では体現していく!!

そんなShima romanでやりたいこと第1位は「家づくり」だ。初日から始めていくぞ!!

家づくり

まずは拠点選びから!整地されている陸地、未開拓の陸地、台風で切り開けた海辺などいくつか候補があった。「利便性」「雨風凌ぎやすい場所」「家の作りやすさ」などいろいろ決めるポイントはあったけど、海辺に決めた!!なぜなら1番ワクワクしたから!!

まずはいらないものの撤去!!木材、発泡スチロール、ペッドボトルなどをひたすら運ぶ!!過去に廃墟の古民家をリノベーションしたことがあったからこの手の作業はお手のもの!!

うん!だいぶきれいになったぞ!!

お次は床を作っていく!!そのために支柱を立てる。掘るための道具がないため素手と岩で掘り進める。途中にデカい岩なども埋まっていてなかなか苦戦・・・。

4本立てたところで次は枠組みをしたい。釘がないからどうしたものか・・・。
「ロープを使うか?」「支柱に埋め込むか?」「麻紐を使うか?」
全部試したところ麻紐が1番良かった!!こういう試行錯誤するの好きなんだよね!

せっせっと作業して、完成したらこの通り!!

めちゃくちゃ良いウッドデッキになって、我ながら惚れ惚れ〜〜。
何度も横になって空と海を眺めた!! 最高だな!
その後は屋根を作るために拠点のお掃除。細かい枝やゴミをひたすら片付ける。

すごくきれいになってどんどん思い入れが強くなる!!

そして屋根づくりをいざ開始!まずは支柱を立ててから枠組みしていく。釘とトンカチがないから麻紐とロープで結んでいく。無人島に来てるくせに、あんまりロープワークを知らないからとりあえず頑丈に固定。

作業をしてると、あっという間に時間が過ぎる。
無人島での家づくりは、テレビやゲームの世界で憧れていたから本当に楽しい。かまどはあそこに作ろうかな、家具はどうやって作ろうかなとワクワクが止まらない!!

次に屋根の天井部分に漂流物のよくわからないシートを敷いていくと、ひとまず屋根の完成!!!

続いてはかまどを作っていく。 
「この石がいいかな、あの石がいいかな」「粘土は空気を抜かないと」など、砂場遊びや工作を思い出して楽しかった。

無人島らしいかっちょいいのができて大満足!!

最後に拠点のお庭整備をして・・・。
いざ!このとおり!!!

漂流物で見つけた船のインテリアがかっこよすぎる! きれいになって、釣り竿置き場や流木なんかも素敵でお家に大満足!!! 家から見えるオーシャンビューがたまらない!ここの敷地を買い取りたいくらい大好きな家ができた!

家づくり以外にもShimaromanでいろいろ無人島工作をやってみた!!

ろ過装置づくり

ペットボトル×2をゲット!! 上の方と下の方をそれぞれ切る。
そして持参のバンダナ、砂利、小石、石を順番に詰めていく! そしたら完成!!水を入れていくとポタポタポタ・・・。

「これだーっ!」と、ろ過装置に大満足!!

箸・食器づくり

ご飯を食べる上で必需品のため欲しかった!!まずは材料となる竹と木を集める。ナイフをナタのように使って縦に割り、さらに箸サイズにカット。
後はナイフでひたすらいい感じに削り取る。
これが意外に難しい・・・。どうしてもいびつになってしまい箸一つ作るのにも大変なことを実感。
そしてお箸の完成!

竹箸×1木箸×1 菜箸×1を作った!!
即席箸では食べづらく素手で食べていたこともあったため、人間に一歩近づいた気がする。

そして漂流物の竹でお皿を作ると、なんとこれがまあ汚い・・・。漂流物で作ることは諦めて、新しい竹を取りにいく。そしてお皿、コップ、お玉を作り大満足!! 無人島でのご飯が一気に料亭に!!

石器・土器づくり

石器・土器づくりは無人島生活始まる前からだいぶ楽しみにしていた。人類の原点とも言える道具づくりなのでワクワクする♪

まずは石器づくりから!!
ナイフを作ってみようと思う。近くにあるいい感じの石を採集して、石で叩き割って鋭さを出す!! でもこれが変なところで割れたり、いい形にならず苦戦・・・。縄文時代の石器は形が整っているし、なんなら狩道具も作ってるからすごいな〜としみじみ感じる。

叩いたり、研いだりしていい感じになってきたため、まずは麻紐から切ってみる!!軽くクリア!
次は網に挑戦してこれもクリア!!

さあ最後は難関のロープ・・・。
一回では切れず、石器を研ぎ澄ませて何度か挑戦。「切れた〜〜!」 ということでひと満足!!

お次は土器づくり!!
拠点にある土が元々粘土質なのは知っていたため、掘ってゲット!!

これを水につけて、浮いてきた木端や、小石などを丁寧に撤去。そして水気をとるために一旦乾燥。

水気がなくなったらめちゃくちゃ粘土!!これの形を整えていく。
箸置き×2、小皿×1を作った!! めちゃくちゃ楽しい♪

後は乾燥させて火入れをすれば・・・。

はい!完成!!!
完全に綺麗にはならなかったが、めちゃくちゃ固まっていい感じになったので大満足!!!

こういう原始的な体験も無人島ならではだよな〜。子どもの頃にやってたような遊びは、大人になっても全然楽しい!!いつまでも子ども心を忘れぬ大人でありたい。

船の修復

家のインテリアになっている船も修復して浮かべてみようと思う!! ちなみに破損箇所は右後方が大きく目立つが、逆にここを塞げば浮く可能性もあると感じていた。

うーん、何で埋めようか??工具がノコギリしかないからな〜。
よし決めた! 発泡スチロールギシギシ作戦だ!! 発泡スチロールは加工しやすく、しかも水に浮く最高のアイテムだ!

早速発泡スチロールを拾ってきて、ナイフでカット。

それをこんな感じでギシギシに詰めていく。細かい隙間も見逃さず、小さいものを詰めていく。

うん! いい感じに詰め込めたぞということで、船の修復一旦完了!

即席でオールも作成して、いざ着水へ!!

お!!!浮いた!!!船は海の上にユラユラと乗り出した!!

しかし船底から浸水が・・・!発泡スチロールと関係ないところでまさかの欠陥。
正直乗船した上で浮けたら最高だと思ったが、浮いてくれたし発泡スチロールギシギシ作戦も浸水してない様子なので満足!! なにより楽しかった♪♪

Shima romanは工作だけでなく、無人島というフィールドならではの遊びもしてみた!!

島内探検

島探検へレッツゴー!! とりあえず自分の思うがまま進んでみようと思う!

茂みに入ると胸がゾワゾワしてきた。絶対に人が立ち入らない場所だし、遭難する恐れもあるし、何があるかわからない、そういう不安と同時に期待も入り混じり、めちゃくちゃドキドキワクワクしてる!!

お!!早速なんか発見!! 妻ヶ島はかつて有人島だったから、こういう人工物があるから興奮する! 排水のための何かかなと思う。

一輪車も発見!! こいつは現役でも使えそうなくらい状態が良い。かつての妻ヶ島がどういう島だったかすごく気になってきた。

何かの穴を発見!! ヘビの巣かな!? この島はヘビがいるみたいだけど、一度も見てない、もう冬眠してるのかな?

お!!!ここでテンション爆上がりのものを見つけた!
「栗だ!」

早速中身を確認すると、スカ、スカ、スカ、虫食い、虫食い・・・。全然まともなものがない。
そりゃあもう11月だもんね。ちなみにこんな小さな栗はゲット♪ 可愛いけど、さすがに腹の足しにはならないな・・・。

しばらく進むと、ようやく東エリアの見慣れたスポットに出てきて一安心。

火起こし

火起こしは無人島生活を決める前から、1人でやってみたかった!!
まずは材料集め。これがかなり重要だと思い、乾燥してたり、真っ直ぐな木材を選んだ。

火起こしのポイントは知っていたため、まずは道具を作り、すぐに実践!!
火起こしといったら最初はやっぱり「錐揉み式」。自分の手のひらでクルクルさせるやつ。

ロープを使うことによって、ストップせずにクルクルできるらしい。
いざやってみると「え!痛っ!」
上から圧力をかけるため下に力を入れると、ロープをつけてた親指が普通に痛い・・・。

そんな調子でしばらくクルクルしてみたが、一ミリも木が削れない・・・。木の側面を削ってツルツルにしたり、ロープをいじったりしても変わらず・・・。

木の真っ直ぐさが足りないのと、ロープの何かが違うのだろうと思う。「錐揉み式」で火をつけることに憧れはあったが断念・・・。

お次は「弓切り式」。弓の形に木とロープをくくりつけ、その間に棒を巻きつけてやるやつ。

「弓切り式」の方が可能性高いんだろうなと思いつつ、やってみると全然クルクル回らない・・・。

少し小刻みに回る程度・・・。ロープのテンションの掛け方、上から押さえる圧力など「錐揉み式」より難しいのではないかと思った。これもしばらくやっても火種すらできず。

そして 大本命「竹筒」での挑戦!! まずは竹を切り割りする。

その後、竹と竹を擦り合わせられるように溝を作る。その溝に火種が落ちるように穴を開けて、麻紐を敷いたら準備完了。

後はひたすら擦るだけ!! 擦っても摩擦は感じるが、全然削れている気配がない・・・。持ち手の竹を鋭く削ってみる。

すると一気に良くなり、煙が出てきた!! しかし1回チャレンジする毎に、もの凄く体力を使う。

何回も挑戦したが、体力の限界を感じて断念・・・。エネルギー不足みたい。悔しい!!

でもやり方が分かり、火種も付けられそうなところまでいき、体力があれば火を付けられると確信できて、わりと嬉しい!!

塩づくり

海水を汲んできてひたすら火にかける・・・。

こんなので塩ができるのか? と思いつつ1時間かけると、このとおり!!

塩ができたー。簡単だけどすごく嬉しい!!
しょっぱくて、とてもおいしい。これを「壱岐ノ塩」と名づけよう!!

こんな感じでShimarromanは無人島生活中に全部で23個実施した。そのおかげで私の無人島生活が楽しくなったことは間違いなし!

【第3章 のしかかるストレスと身体的疲労】

楽しい楽しい無人島生活。最初は1か月では足りないと思うくらい充実していたが、やはり楽しいだけではなかった・・・。

無人島生活開始から7日過ぎたあたりくらいから、食に対するストレスが出始めた。
1日1食しかも同じようなものばかり食べているから常に空腹状態、食べたい物を食べれないストレスがずっとのしかかる。

あーお腹すいた〜〜!!ラーメン・お肉食べたすぎる〜〜!!

俗世で食べたご飯の写真を眺めるのが日課になっていた。
そして10日目くらいから栄養不足と疲労で立ちくらみがおきるようになってきた。睡眠時間も長くなり、昼寝をするようにもなった。

20日目過ぎてからは寝転んでいる状態から座る状態になるのに頭がぐわん、ぐわんして座る状態から立つのにもフラフラな状態だつた。頭の上げ下げがやばくなり、食料調達も一苦労。失神したら大問題だと思い、慎重に行動する。

24日目に「ムベ」というアケビの仲間の果実を口にした。

種ごと食べると 喉が痛くなり、気持ちも悪くなってきた。すぐさま横になると無人島生活で1番体調が悪くなった。

しかたなくリバース・・・。そしてリバース・・・。そのあとしばらく横になってると、気持ち悪さはなくなり喉の痛みも回復してきたが食中毒だったらやばかった。

無人島での最大の戦いは食料問題だった。食料不足によるストレスと栄養不足による体調不良が私を苦しめた。しかしこの過酷さがあったからこそ私を成長させてくれたとも感じる。

【第4章 無人島生活達成!!終了後の変化】

気温も1桁台まで落ちてきた11月の中頃、無事無人島生活30日間達成。

見た目はこの通り!全体的にげっそりしていてヒゲもボーボーだ!

ちなみにこれが初日の写真!!生気があるな!!

さあ気になる無人島生活後の変化を見てみよう!まずは体重から!

53kg!!なんと10kgも痩せていた!!まあずっと空腹だったからな・・・。 

そして、お次は内面の変化をまとめてみた!

◯オンオフの切り替えが上手くなった
元々オンオフが激しいタイプで、活発な時はすごく活発だが、オフの時は永遠とダラダラしてやる気が全くわいてこないタイプである。無人島生活に挑戦するくせに意外とニート気質なところもあった。しかし無人島では食料を調達しないと死活問題になる。どんなにやる気がわいてこなくても、食料を調達しに行かなくてはならない。その切り替えを毎日行なっていたことによって都会、社会に戻ってきてもスイッチの切り替えが上手くなっていた。そのうえ、やらなければいけないことを先送りしてしまいがちだったが、早め早めにできるようにもなっていた。

〇リスクマネジメントが上手くなった
無人島という環境はケガや事故、死のリスクまでもある。常にリスクと隣合わせで生活することによってリスクを見つける、先読みすることが上手くなっていた。今から濡れた岩場に行くから、しっかり靴を履いて丁寧に動かないと怪我するぞ、そこに物を置いといたらタヌキに取られるぞなど、小さなことでも予測していたことが良かったのかもしれない。またナイフを落とした、釣り竿がおれたなどのトラブルも数多く起こった。トラブル時に焦ると悪化する恐れや精神的にも良くないため、落ち着いて行動するよう心がけた。そのおかげか、トラブルが起きても冷静でいられて即座に対応策を考え行動できるようになっていた。

◯自己理解の強化
30日間自分ひとりで、かつShima romanで様々な体験をすることにより自分自身をより知ることができた。自分の短所・長所、得手・不得手、ストレスに感じやすいこと・好きなことなどを改めて知り、整理することができた。

◯働く意欲が増した
元々働く意欲は高くなかったが無人島生活後、働きたい欲が以上に増した。働く意欲に欠ける人には無人島1ヶ月生活はおすすめかもしれない。

【第5章 島田京平のこれから】

働きたい欲が強くなったため、仕事を探す。
中学時代から教育にずっと感心があり、高校の終わりから教育系のNPO法人でボランティアスタッフをやっている。そこに関わっていて体験教育のすばらしさと、旅をしている中で私自身幸福であることを感じていた。私は運よく生まれ育った環境が良くて、今まで積み重ねてきた体験のおかげで自分の好きなことや、やりたいことがあり幸福に感じることができている。しかし、そうでない人は多いと思う。そのため、生まれや育ちに関わらず誰しもが幸福に感じることができるようなお力添えをしたいと想っていた。
そんな中≪無人島プロジェクト(株式会社ジョブライブ)≫の社長から社員を募集するよとお話をもらった。無人島での活動は究極の体験活動だと感じていた。無人島キャンプをきっかけに、生き方を変えて好転していった人達を多く見てきたし、私自身も大きく成長できた。無人島は人を変える、成長させるポテンシャルを大きく持っているのを誰よりも知っている。
この会社は人を幸せにするきっかけづくりという私の「やりたい」と無人島という私が大好きな離島「好き」が詰まっていた。今後無人島を使った子ども教育なども広げていける可能性もある。そう考えていると、とてもワクワクしてきて燃えてきた。そして応募させてもらい、無事就職させてもらうことが決まった。

島大好き島田京平≪無人島プロジェクト(株式会社ジョブライブ)≫に就職します。そしてこれからも無人島の可能性を模索しつつ、たくさんの人の人生をプラスにかえる無人島体験を届けていきたいです。
最後までご愛読いただき誠にありがとうございました。私の今後の活躍に乞うご期待ください。
是非皆さんと無人島を通して関われることを心より楽しみにしております。

おしまい

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