日本が鎖国をしていた時代、唯一海外との交流が可能だった長崎。今もなお異国情緒が漂う人気観光エリアとして知られています。
そんな長崎県には594の島があり、そのうち有人島が72島、無人島はなんと522島!その中には、日本の発展を支え世界遺産に認定された島や、宗教を超えた独特の文化的伝統を育んできた島など、長崎の島だからこそ、という見どころが満載です。
長崎県の離島・無人島1:軍艦島・端島(ぐんかんじま・はしま)
軍艦島・端島の概要
長崎市長崎港から南西約18キロの沖に浮かぶ小さな島、端島(はしま)。遠目から見た様子が物々しく、楽園パラダイスの島とはかけ離れた印象の島です。それもそのはず、石炭採掘ための島として利用された歴史があり、島の周辺が埋め立てられたその外観が戦艦のようだったことから「軍艦島(ぐんかんじま)」という呼称が付けられています。
石炭の時代が終わりを告げ、昭和49年の閉山以降は無人島となり廃墟と化しましたが、近年、その独特なロケーションが注目を集め、実写版『進撃の巨人』でロケ地として使われたことで話題を呼びました。
軍艦島・端島で楽しめるアクティビティ
平成21年から一般の上陸が可能となり、現在では多くの人が軍艦島上陸ツアーに参加しています。ツアーでは第2竪坑跡や、端島炭坑の中枢であったレンガ造りの総合事務所、日本最古の鉄筋コンクリート造の7階建て30号アパートなどを見学することができます。
また、軍艦島をはじめとする8つの産業遺産が、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成遺産として平成27年7月に世界文化遺産に正式登録されました。
軍艦島・端島までのアクセス
軍艦島へ上陸するには各船会社が運航している軍艦島上陸ツアーに参加する必要があります。長崎港から船で約40分。
長崎県の離島・無人島2:野崎島(のざきじま)
野崎島の概要
大小140もの島々がある長崎県五島列島の北東部に位置する野崎島(のざきじま)は、島の全域に野生のニホンジカ400頭以上が生息するなど、手つかずの自然が残る無人島です。
そんなのどかな印象とは裏腹に、過酷な歴史を歩んできた野崎島。2018年7月、ユネスコ世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の1つ、キリスト教カトリックの聖堂である「旧野首教会」が、その歴史的価値を後世に伝えるべく、現在も野崎島の高台から海を見つめています。
野崎島はかつては人が住んでいましたが、現在は無人状態。野生動物や虫、落石などの危険があるところもあるため、注意が必要です。また、野崎島へ渡航する際は、事前に島を管理する「おぢかアイランドツーリズム」に連絡しておくと安心です。
野崎島で楽しめるアクティビティ
野崎島の歴史や自然にふれるには、専門ガイドやインストラクターによるトレッキングガイドツアーへの参加がおすすめです。野崎集落や野生の鹿が群れる赤茶けた大地、高台から眺める白砂の浜など、普段目にすることのない風景を楽しむことができます。もちろん、旧野首教会も訪問できます。
野生の鹿に遭遇することも!
また、野崎島で唯一、休憩や宿泊ができる施設「自然学塾村」には、トイレやシャワー、自炊可能なキッチン等が整えられており、ゆっくりと野崎島の滞在を満喫することができるでしょう。野崎島は島全体が国立公園のため、野外キャンプ(夏期)は自然学塾村内のテントにてのみ可能となっています。
同施設外でのキャンプや火の使用、炊飯等はもちろん禁止。さらに、野崎島自然学塾村の宿泊者は、夜間イノシシとの遭遇等の危険があるため、敷地外への外出は禁止されています。
野崎島までのアクセス
野崎島へは、佐世保港、博多港、または五島列島の福江島・中通島から、小値賀町の本島である「小値賀島」経由で、小値賀と野崎島を結ぶ町営船「はまゆう」を利用してアクセスします。
長崎県の離島・無人島3:九十九島(くじゅうくしま)
九十九島の概要
長崎県佐世保港の外側から北へ25キロにわたり点在する島々を称して「九十九島(くじゅうくしま)」と呼んでいますが、99の島が存在するわけではありません。数え切れないほど島がたくさんある、という意味で使われており、実際の数は208。
全域が西海国立公園に指定されており、複雑に入り組んだリアス海岸と島々が織りなす美しい自然景観が広がっています。日本百景に選定されているほか、ハリウッド映画「ラストサムライ」のロケ地にもなったことでも知られています。
九十九島で楽しめるアクティビティ
九十九島での楽しみ方は色々ですが、遊覧船で島々を巡るのも1つの手です。例えば、九十九島の中で最大の島である「黒島」へは相浦港からフェリーで約50分。島民の約8割がカトリック信者という島のシンボル「黒島天主堂」は見ごたえがあるでしょう。先述の野崎島と同じく、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の1つとして世界文化遺産に登録されています。
また、九十九島では、シーカヤックやヨットなどのマリンスポーツも盛んとなっています。
九十九島までのアクセス
JR佐世保線・佐世保駅から車、またはバスで約25分。
長崎県の離島・無人島4:妻ヶ島(つまがしま)
妻ヶ島の概要
妻ヶ島は福岡県の博多港から約1時間ほどでアクセスできる壱岐島から10分ほどの場所にある無人島です。もともと妻が島は2002年までは有人島で、元々農用地として使用されていました。島内に神社があり、自然の中で人が住んでいた名残も感じられます。
妻ヶ島内にはサバイバルエリアという開けたエリアが東と西にあり、そこでテントを張ったりキャンプファイヤーを楽しむことができます。どちらを使うことになるかはその時によって変わりますので、同じ島での何度も楽しむことができます。
そして妻ヶ島は対馬海流の恵みのおかげで魚が多く、魚釣りを楽しむことができる島で現地で食料調達するにはもってこいの島です。
そんな妻ヶ島では仲間とサバイバル体験のできる無人島セレクト、一人から体験できるベーシックキャンプどちらも開催しています。
海に潜っての魚獲りや釣りなどでの食糧調達から、火起こし、かまど作り、島一周の冒険などのサバイバル体験。ベーシックではそこで出会う約30人と、無人島セレクトでは自身の仲間とお好きな島で無人島キャンプができます。ベーシックでは無人島でのキャンプになれたスタッフが同行、道具も用意されているので初めての方にも安心です。
妻ヶ島までのアクセス
壱岐島まで
長崎空港から飛行機(約30分)
博多港などから高速船(約1時間)
博多港などからフェリー(約2時間10分)
壱岐の印通寺港から約10分で到着します。
長崎県の離島・無人島5:辰の島(たつのしま)
エメラルドグリーンの海は必見!
辰の島の概要
長崎県の玄界灘に浮かぶ壱岐島(いきしま)の最北端にある無人島、辰の島(たつのしま)。3月~11月の間は周遊クルーズ船が運航しており、海の宮殿、マンモス岩、さざえ岩、断崖絶壁などの見どころを巡りながら、エメラルドグリーンに輝く透明度の高い海を堪能することができます。
壱岐の海でも辰の島は特別な海とされ、島民でさえ普段は上陸することがありません。特に美しい辰の島の海水浴場は壱岐随一の透明度を誇ると言われています。遠浅の白い砂浜は美しく、誰もが感嘆の声をあげる人気スポット。環境省選定「日本の快水浴場」の1つとなっています。
辰の島で楽しめるアクティビティ
辰の島は、島へ渡船で上陸するだけでも奇岩断崖めぐりの遊覧だけでも十分楽しめますが、おすすめは遊覧したあとに辰の島で海水浴や日光浴、マリン・スポーツをすること。透明度の高い辰の島の海ではシュノーケリングが満喫できます。
シュノーケルでどこまでも海の中を見渡せそう
ちなみに、辰の島でキャンプや寝泊りなどは禁止されています。
辰の島までのアクセス
勝本港から辰の島連絡船で10分。
長崎県の離島・無人島6:田島(たしま)
田島の概要
長崎県の中央に位置する大村湾に浮かぶ田島(たしま)。東京ドームより一回り大きい程度で、ゆっくり歩いても1時間ほどで島1周ができる小さな無人島です。そんな田島を、ハックルベリー・フィンの冒険物語のような島にしたい!大人でも冒険が楽しめる島に、との思いから島の開拓が始まり、自然体験やアドベンチャー体験が楽しめる遊びのリゾートに変身しました。電気・ガス・水道のない無人島ならではの環境を活かした、五感を研ぎ澄ます遊びや学びが気軽に体験できます!
田島で楽しめるアクティビティ
田島でのアクティビティは、参加者の年齢や経験に合わせて、釣りやBBQなどの手軽なアウトドアから、火おこしやイカダ作りなど本格的なサバイバルまで様々な体験をチョイスすることができます。専属の無人島インストラクターがサポートしてくれるので安心です。
とはいえ、いきなり無人島滞在と言われても何をしていいかわからない、という人も多いでしょう。「何もしない」のも無人島での選択ですが、田島では滞在プランとして、「日帰り無人島プラン」と「1泊2日無人島プラン」を用意しているので、そこから選択するのが手っ取り早いかもしれません。
日帰りプランでは、無人島初心者向けのベーショックな「探検コース」から、魚釣りや野菜収穫などで食料調達をしたり、ターザン体験などができる無人島教室付きの「冒険コース」、「サバイバルアドベンチャーコース」から選択。一方、 1泊2日プランには、田島でできる全てのアドベンチャーをフルパックにして詰め込んだ「無人島丸ごと貸切りコース」も選択することができます。
貸切は平日4名以上、土日祝日6名以上から利用可能。家族や友達グループのほか、婚活イベントや音楽イベント、さらに、120人規模の企業研修などでも利用されています。
田島までのアクセス
亀浦港の田島事務所から船で約5分。また、波が穏やかな大村湾は、絶好のカヤックスポットで、希望者はシーカヤックで海を渡ることも可能。
長崎には無人島がたくさん!
以上、長崎のおすすめ離島・無人島を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
遠くの海外リゾートや沖縄まで行かなくても、こんなに美しくわくわくする島々があること、わかっていただけたでしょうか。いつもとは一味違う冒険の島で、非日常の時を体験してみてくださいね。
毎年開催!
2泊3日無人島キャンプ
無人島プロジェクトでは、
2泊3日無人島キャンプ(ベーシックキャンプ)を開催しています。
食糧集め、火起こし、島一周の大冒険、キャンプファイヤー、仲間…
とっておきの夏が待っています!
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