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愛媛県の無人島7選!瀬戸内の多島美が育てた、冒険と癒しの島々

愛媛県は個性が際立つ島が揃っているのが特徴。瀬戸内海に浮かぶコンパクトでアクセスしやすい無人島から宇和海の秘境まで、その顔ぶれは実に多彩です。しまなみ海道の橋を自転車で渡ってそのまま上陸できる島もあれば、NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルのひとつとなった島まで揃っています。

本記事では、愛媛県の個性豊かな無人島・離島を7つ厳選して紹介します。アクセス方法からアクティビティまで詳しくまとめているので、次の旅先選びにぜひ役立ててください。

愛媛県の無人島1:見近島(みちかじま)

出典:photoAC

島の概要

見近島は、しまなみ海道の大島と伯方島の間に架かる「伯方・大島大橋」の橋脚部に位置する、非常にユニークな無人島です。愛媛県今治市に属し、宮窪瀬戸の真ん中に浮かぶこの島の最大の特徴は「橋から直接降りられる無人島」であること。自動車は進入できませんが、自転車・原付バイク・徒歩での訪問が可能で、しまなみ海道サイクリストの間では「聖地」として名高い存在です。

島内には無料のキャンプ場(見近島自然公園)が整備されており、炊事場や水洗トイレも完備。整備された芝生と美しい砂浜が広がり、橋の造形美と瀬戸内の多島美が一度に楽しめる絶好のロケーションです。春になると島内に桜が咲き誇り、花見キャンプを楽しむ人々も多く訪れます。

かつての村上海賊の拠点「能島」を望む展望台も島内にあり、歴史と自然の両方を体感できるのも魅力のひとつです。また、島ではかつて発掘調査が行われ、大量の陶器片が発見されました。このことから、島は古くから流通における中継地点としての役割を担っていたことがわかりました。

楽しめるアクティビティ

島には「見近島キャンプ場」と呼ばれる無料のキャンプ場があります。予約不要で利用でき、炊事棟や水洗トイレが整備されているため、初心者でも安心して無人島キャンプを体験できます。ただし、入れるのは「歩行者・自転車・125cc以下の原付バイク」のみ。車が入れない分、静かな環境でゆったり過ごせるのが魅力です。

サイクリング・ツーリングも人気。しまなみ海道サイクリングのルートの中間地点にあるため、自転車旅やバイクツーリングの休憩スポットとして最適です。橋上の自転車歩行者専用道から直接島へアクセスできる唯一の無人島で、その特異なロケーションはライダーたちの間で口コミで広がっています。

せっかくなら、島を散策して展望台からの絶景を見渡しましょう。復元された能島村上海賊の「狼煙台」を改修した展望台からは、伯方島や能島を一望できます。海水浴シーズンには、橋脚のそばという非日常的な環境で海を楽しめるのも他の島ではなかなかできない体験です。

島までのアクセス

見近島へは、自動車での進入はできません。しまなみ海道の伯方・大島大橋の自転車歩行者専用道を通り、橋上から島へ降りるルートが唯一の方法です。

電車を利用する場合は、JR今治駅からバスで「伯方島バスストップ」まで向かい、そこから徒歩約20分で橋へアクセスできます。自転車でしまなみ海道を走るなら、今治港や尾道からのサイクリングルートが定番。

中間地点にある見近島は、旅の一泊スポットとして絶妙な位置にあります。

●《無人島プロジェクト》のスタッフが見近島に行ってきたときのレポートはこちら

愛媛県の無人島2:鹿島(かしま)

出典:photoAC

島の概要

「鹿島」は「北条鹿島(ほうじょうかしま)」とも呼ばれる無人島で、松山市北条の西方海上わずか約400mに浮かぶ、周囲約1.5kmの小さな無人島です。陸から渡船でたった約5分程というアクセスの良さが際立っており「最も気軽に渡れる無人島」として多くの人に親しまれています。

島の最大の名物は、愛媛県の天然記念物に指定されている「キュウシュウジカ」。約260種の植物が茂る緑豊かな島の中で野生のシカが暮らしており、鹿園では間近でエサやりも体験できます。奈良のシカと違い警戒心が強いため、遠くから静かに見守るのがマナーです。

島全体が瀬戸内海国立公園に指定されており、山頂展望台からは瀬戸内海の多島美と北条の街並みを一望できます。ほかにも鹿島からは沖合にある「伊予の二見」と呼ばれる奇岩も観察可能。伊予の二見は海にそそりたつ2つの岩がしめ縄で結ばれており、「夫婦岩」とも呼ばれます。

楽しめるアクティビティ

鹿島で一番のおすすめは「シカのエサやり体験」で間違いないでしょう。島の顔ともいえるキュウシュウジカとのふれあいは、ここだけの体験です。鹿園でエサを購入してエサやりをする経験はお土産話にもぴったり。子どもから大人まで楽しめるアクティビティとして人気を集めています。

島の南側には白い砂浜の海水浴場があり「伊予の二見」を見ながら海水浴が可能。シャワーもあり、夏の海水浴シーズン(7〜9月上旬)のみ使用できます。キャンプ場は無料で予約不要。炊事棟や飯盒炊飯用かまど、水洗トイレが完備されているため快適に過ごせます。海水浴場に隣接しており、泳いでキャンプして釣りをして、と一日中楽しめます。

島の頂上には展望台があり、瀬戸内に浮かぶ無数の島々と「伊予の二見」を一望できます。展望台へは約20分ほど森の中を歩いて行くので、ちょっとしたハイキングを楽しめるでしょう。山頂まで約20分のハイキングコースが整備されており、山頂展望台からの眺めは絶品。

島までのアクセス

鹿島渡船を利用して「北条港」から約5分で渡れます。北条港(鹿島公園渡船待合所)へはJR予讃線「伊予北条駅」から向かいましょう。徒歩約10分で到着します。

車でのアクセスは、「松山IC」または「今治IC」から国道196号線を経由して約50分。渡船乗り場近くに駐車場があります。

愛媛県の無人島3:豊島(とよしま)

島の概要

「豊島(とよしま)」は、愛媛県越智郡上島町に属する瀬戸内海の無人島です。最も近い弓削島から約5km離れた位置に浮かぶ孤島で、面積は約0.40km²。香川県の豊島(てしま)と名前が似ているため混同されがちですが、愛媛の豊島は完全な無人島です。

もともとは無人島でしたが、幕末期に入植。その後大正時代から花崗岩の採石が始まり、太平洋戦争後の引揚者などが入植して漁業や柑橘栽培を営み、最盛期には人口が180人を超えるほど島は活気づきました。しかし生活の不便さから人口流出が続き、2011年ごろに再び無人島となりました。

現在の豊島は、NPO法人ピースウィンズ・ジャパンが管理するゲストハウス(1棟貸切)4棟と、現代アートが存在する特別な島として注目を集めています。人里離れた瀬戸内の無人島で、完全なプライベート空間を満喫できる稀有な場所です。

楽しめるアクティビティ

豊島は無人島でありながらアート作品が展示されています。展示されているのは現代美術の巨匠といわれるドイツ人アーティスト「ゲルハルト・リヒター」のガラス作品。島の竹林にある美術館に展示されていて、2016年から一般公開されています。

リヒターは2011年にこの島を訪れて島の風景や自然を気に入り、作品をこの島に恒久展示することにしました。芸術性の高いリヒターのガラス作品もさることながら、美術館の建物も作品になっています。

美術館の建物はリヒターがデザインし、四角い箱のような建物で海側は全面ガラス張り。時間や季節、天候に応じてさまざまな表情を見せる美術館となっています。美術館は毎年期間限定開催となっているのでスケジュールはあらかじめ確認しましょう。

また、1棟貸切でのゲストハウス宿泊もおすすめ。ほかの観光客と鉢合わせない完全プライベートの離島体験が魅力です。

島までのアクセス

広島県尾道市にある因島土生港、または愛媛県上島町にある弓削港から町営の定期便が1日2便運航されています。土生港からは船で約30分、弓削港からは約20分です。

島内に宿泊施設があるため、日帰りではなく1泊以上でじっくり楽しむスタイルがおすすめです。

愛媛県の無人島4:御五神島(おいつかみじま)

島の概要

御五神島は、宇和島市の南西の宇和海に浮かぶ無人島です。最も近い有人島「日振島」から約5km南に位置し、島の周囲は約5km、標高は約195mと、険しい山が連なるダイナミックな地形が特徴的です。島の南側はほぼ全面が断崖絶壁と岩礁地帯で、北側に砂浜と港が設けられています。

もともとは宇和島藩のイワシ漁の漁場として開発され、戦後には日振島から75人が入植。漁業を主体とした生活が営まれ、小中学校も開校するほどの賑わいを見せた時期もありました。しかし、島の立地の不便さから1965年に全員が離島し、無人島となりました。

現在、黒潮の影響を受ける宇和海の豊かな海は、グレ・真鯛・青物などの大物が狙える「日本有数の名磯」として、釣り愛好家に絶大な人気を誇っています。磯の荒々しい自然美と抜群の海の透明度が、訪れる人を圧倒する秘境の島です。

楽しめるアクティビティ

御五神島最大の魅力は「磯釣り」です。黒潮の恵みを受けた豊かな宇和海で、グレ・真鯛・石鯛・青物など、大型の魚を狙う磯釣りは全国の釣り師が憧れる体験。渡船を利用して磯に渡るスタイルが一般的で、約30分で到着です。島周辺の磯は変化に富んだ地形が多く、釣果を期待できます。

透明度の高い宇和海の海中には、豊かな魚類やサンゴが生息しています。人が訪れる機会が少ないぶん、海の状態は非常に良好。ダイビングや上級シュノーケリングには最高の環境です。

島内探索・景観鑑賞もおすすめで、断崖絶壁が続く南側の景観は日本の海とは思えないほどダイナミック。荒波に削られた岩礁や洞窟が続く地形は、見るだけで息をのみます。北側の砂浜から眺める宇和海の青さも格別です。

島までのアクセス

御五神島へは、宇和島市内の各渡船場からチャーター渡船を利用するのが一般的です。石橋渡船・中本渡船・うえむら渡船など、御五神周辺を専門とする渡船屋が複数営業しています。

宇和島市へはJR予讃線・予土線「宇和島駅」が最寄り。松山市内からJRで約1時間30分です。渡船は早朝出発が多いため、宇和島市内での前泊が現実的です。また、釣り目的の場合は磯渡しとして利用するのが基本で、事前に予約しておきましょう。

愛媛県の無人島5:瓢箪島(ひょうたんじま)

出典:photoAC

島の概要

「瓢箪島」は愛媛県の大三島と広島県の生口島のちょうど中間にあり、愛媛県と広島県の県境に位置する無人島です。島の周囲は約700m、標高は約35mと非常にコンパクトながら、その名のとおりひょうたんのようにくびれた独特の形状が特徴です。島のくびれた部分を県境が通っており、北半分が広島県尾道市、南半分が愛媛県今治市に属するという、全国的にも珍しい「二県にまたがる無人島」でもあります。

昭和39年(1964年)から放送されたNHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルのひとつとして知られており、2013年には名勝地として国登録記念物にも指定されました。かつては「黒島」と呼ばれていましたが、島の形にちなんで「瓢箪島」の名が定着しています。

また、島の周辺は豊かな漁場であるため、古くから大三島と生口島の島民の間で島の境界争いが起きていました。現在でも島には明治時代に作られた境界石が残っています。他にも弘法大師が立ち寄ったという伝説や、大三島と生口島の神様が島を取り合って綱引きをしたためくびれてしまったという民話も伝わる歴史のある島です。

楽しめるアクティビティ

島に上陸することはできませんが、大三島・生口島それぞれの撮影スポットから写真を撮れます。大三島では、しまなみ海道の大三島ICを降りて海岸線を北に約4km進んだ先にある休憩所、生口島では瀬戸田サンセットビーチからだと瓢箪島がよく見えるでしょう。

「ひょっこりひょうたん島」を彷彿とさせる独特のシルエットは、フォトジェニックなスポットとして人気。日没前後の光の中で撮影すると、幻想的な一枚が撮れます。生口島の垂水港からは土日祝に観光遊覧船が出航しているので、船に乗りながら島を観察可能です。

島周辺の海域は良好な漁場として古くから知られており、釣り人からの評価も高いエリアです。瓢箪島付近の生口島や大三島から磯釣りを楽しめます。

島までのアクセス

瓢箪島への上陸はできませんが、最寄りの陸地から眺めることはできます。大三島側からは、しまなみ海道・大三島ICを降りて北へ約4kmの地点にある休憩所から島を一望できます。

生口島側からのアクセスはJR尾道駅からバスまたはフェリーを乗り継いで瀬戸田港へ向かい、そこから海岸沿いに移動するルートが一般的。今治市内からは今治駅前よりバスで約60分の「井口港」バス停が最寄りです。

愛媛県の無人島6:津波島(つばじま)

島の概要

「津波島」は瀬戸内海のほぼ中央にあり、赤穂根島と伯方島の間に位置する無人島です。岩城島の南方約1.8kmの沖合に浮かんでおり、周囲約5kmと今回紹介する愛媛の無人島の中でも比較的大きめのサイズ。昭和初期までは人が住んでいましたが、現在は無人島となっていています。

島はひょうたん型の形状をしており、人の手が入っていない自然がほぼそのまま残っています。キャンプ場には炊事場・温水シャワー・ウォシュレット付きトイレ・ログハウスなど、無人島とは思えないほど充実した設備が整備されており、「快適な無人島体験」を求める人にとって理想的な場所です。

「津波島を守る会」が島の管理を担っており、バーベキューや磯遊び、昆虫採集など多彩なアクティビティを通じて、自然との共生を体感できます。夏を中心にキャンプや海水浴目的の訪問者が絶えない、瀬戸内の人気無人島スポットです。

楽しめるアクティビティ

設備が整ったキャンプ場での無人島キャンプは、津波島の王道の楽しみ方。温水シャワーやドラム缶風呂まであるため、ハードなサバイバルではなく、快適な「無人島体験」として楽しめます。石窯でのピザ焼きや、岩城島特産レモンポークを使ったBBQも人気のオプションです。ログハウスもあるのでテントを張らなくても宿泊できますが、寝具は持参となります。

美しい砂浜のある海辺では、海水浴やシュノーケリング、磯遊びも楽しめます。瀬戸内海の豊かな生態系を間近に感じられ、透明度の高い海にきっと魅了されるはず。周辺海域は豊かな漁場として知られ、鯛の一本釣りが行われています。

また、豊かな植生が残る島内では、都市では出会えない多様な昆虫や植物を観察できます。子ども連れのファミリーはもちろん、自然好きの大人も昆虫採集や自然観察を楽しめるでしょう。

島までのアクセス

定期船はありませんが、岩城島の岩城港から渡船で渡ります。所要時間は約5〜10分です。岩城島へは、因島の土生港からフェリーで約50分。愛媛県今治市からも船でアクセスできます。

キャンプ場の使用は事前予約が必要。島のキャンプ利用は主に夏季(7月〜9月)のため、シーズン前に民宿よし正や上島町に問い合わせてスケジュールを確認しましょう。

愛媛県の無人島7:由利島(ゆりじま)

出典:photoAC

島の概要

由利島は、愛媛県松山市の沖合に浮かぶ伊予灘の無人島です。大由利と小由利という2つの島が砂州でつながった陸繋島で、面積は約0.61km²、周囲は約4〜5km。松山港から西へ約15〜20kmの場所に位置し、松山空港への着陸時に飛行機の窓から見えることでも知られています。

歴史的には弥生時代の土器や平安・鎌倉期の遺物が発掘されており、かつては「由利千軒」と呼ばれるほどの賑わいを見せた時代もあったとされます。13世紀末の地震による地盤沈下で集落が水没したという伝説も残り、島の南側の海底には井戸の跡と思われる石積みも確認済。昭和40年(1965年)に最後の6人が離島し、現在の無人島となりました。

由利島は私有地のため、一般の方の上陸は許可されていません。近隣の二神島や下灘駅、松山空港への着陸時に機内から眺めるといった方法で島の外観を楽しめるので、そういった方法で楽しみましょう。

楽しめるアクティビティ

由利島の楽しみ方としては、遊漁船での島の外観観賞がメイン。松山や近隣の港から遊漁船をチャーターして、由利島の周辺を船で巡ることが可能です。

下灘駅・二神島から遠くにある由利島を眺めることもできます。JR予讃線の「下灘駅」は夕焼けスポットとして有名な絶景駅。その真北の方角に由利島があります。二神島からも島がはっきりと確認でき、瀬戸内の情景の中に静かに浮かぶ由利島の姿を楽しめるでしょう。

島までのアクセス

由利島は私有地のため、一般の方は上陸できません。島を遠望できる主なスポットは以下のとおりです。

二神島から: 松山市の高浜港から伊予鉄道の中島汽船で二神島へ(約1時間30分)。二神港から南方向に由利島を望めます。

下灘駅から: JR予讃線「下灘駅」(伊予市)下車。駅のホームから真北の方角に由利島が見えます。松山駅から電車で約30分です。

松山空港から: 松山空港着陸時(着陸の数分前)に窓から眺められます。

愛媛の無人島は「多様性」と「アクセスの良さ」が魅力

愛媛県の無人島の大きな特徴は、その多様性とアクセスの良さにあります。ひょっこりひょうたん島のモデルである瓢箪島や野生のシカが暮らす鹿島など、まったく異なる個性を持つ無人島が多いので飽きずに楽しめるでしょう。

愛媛の無人島を訪れる際は、由利島のように私有地で上陸が禁止されている島もあるため必ず事前に確認しましょう。また、津波島や鹿島のキャンプ場は夏季中心の運営のため、オフシーズンには利用できない施設もあります。

瀬戸内の穏やかな海と多島美に囲まれた愛媛の無人島は、日常から切り離された「本物の非日常」を体験させてくれます。橋を渡って、渡船に乗って、あるいは船上から眺めながら——それぞれのスタイルで、愛媛の島旅をぜひ楽しんでください。

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