日常の喧噪から離れ、ゆったりとした島時間に心地よさを感じることができる大分の島々。思い立ったら手軽に行けるアクセスの良い島もあり、知られざる絶景ポイントや離島ならではの伝統や文化に触れる機会がたくさんあるでしょう。
今回は、そんな大分にスポットを当て、新しく導入されたアクティビティ情報などもお伝えしていきたいと思います。
大分の離島・無人島1:姫島
姫島の概要
「姫島(ひめしま)」は大分県北部に位置する国東半島の北東沖に浮かぶ離島。全域が瀬戸内海国立公園に指定されている豊かな自然が魅力の島です。
そんな姫島の特徴はジオパークがあること。これは、地球活動の遺産を見どころとする自然の中の公園を指しており、日本ジオパーク委員会の国内版ジオパークの1つに認定されています。
約200万年前から60万年前頃の堆積岩の地層群のほか、約20万年前から始まる火山活動による火山岩や火山性の地層によって構成されており、随所で火山地形を観察することができます。
姫島で楽しめるアクティビティ
大切なジオパークを抱える姫島は、環境に優しい超小型電気自動車を活用したエコアイランドを目指しています。
そんな島内のジオパーク巡りには超小型モビリティが最適!二酸化炭素の排出量がゼロで、島にも地球にも優しいこのエコカーがレンタルできます。
島めぐりのコースも整備されているので、姫島でしか体験できないエコツーリズムを堪能してみたいもの。
姫島までのアクセス
国見町伊美港よりフェリーで約20分。
大分の離島・無人島2:黒島
日本に上陸した初めてのイギリス人、ウィリアム・アダムスも眺めた黒島の風景
黒島の概要
「黒島(くろしま)」は大分県臼杵市の臼杵湾内に浮かぶ周囲3キロ、標高27メートルの小さな島。黒島は陸からわずか200メートル沖にあり、透明度の高い海と深い緑の木々に覆われ南国ムードが漂っています。
日豊海岸国定公園に指定されているレジャースポットとして知られていますが、歴史的にも重要な島でもあります。 江戸時代、徳川家康の政治顧問として活躍したウィリアム・アダムス(三浦按針)やヤン・ヨーステンが乗船していたリーフデ号が、慶長5年(1600年)に漂着したとされるのがここ黒島なのです。
現在は、三浦按針上陸記念碑や資料館などがある「三浦按針記念公園」、ヤン・ヨーステン像のある「リーフデ号到着記念公園」が設けられています。海水浴や島の散策時に、黒島の歴史に触れてみるのはいかがでしょうか?
黒島で楽しめるアクティビティ
黒島の海水浴場は、環境省による「海水浴場百選」に選定されているほか、大分県の水質調査でもAAランクの海水を誇ります。ここでは、6月上旬から8月末までの間、海水浴やキャンプなどが楽しめます。
黒島までのアクセス
JR佐志生駅下車、徒歩15分の尾本漁港から渡し船で約5分。
大分の離島・無人島3:保戸島
保戸島の概要
大分県津久見市の四浦半島先端に位置する周囲4キロの小さな島、「保戸島(ほとじま)」。明治中期に始まった「遠洋まぐろ漁業」の伝統を誇り、最盛期の年間水揚げ高で日本一になったこともあります。現在もまぐろ漁業は受け継がれており、日本各地でマグロを水揚げしています。
そんな保戸島の名物と言えば「ひゅうが丼」。「おおいたグルメグランプリ」で2年連続金賞受賞している一品です。厳しい環境での肉体労働が必要とされる船上で考案された料理で、素早く食べられ、且つ栄養満点の漁師料理。ぜひ味わってみたい!
また、マグロ以外で同島を象徴するものとして、地中海を連想させる漁港の景観が挙げられます。平地が少ない保戸島では、海岸から山への傾斜面に3、4階建住宅がひしめきあって建てられていることから、イタリア・ナポリの港町と言わんばかりの表情を見せており、保戸島の歴史や文化も含めて「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」に選出されています。
保戸島で楽しめるアクティビティ
保戸島の周辺は保護水面地域のため国による漁獲制限が設けられ、海洋資源が守られている国内屈指の漁場となっています。大物もたくさん釣れることから、釣りファン憧れの地でもあります。
そんな保戸島には海上釣り堀として一部領域にカセ船20隻が設置されており、幻の石鯛かかり釣りを楽しむことができます。
岩場にいる魚だけでなく、天然の回遊魚も釣ることが可能。さらに、1メートルを超すスズキや平スズキ、真鯛、クエなどの大型魚も潜んでいます。
この施設では、竿やリール、仕掛けなど、釣りに必要な道具をレンタルできるため初心者でも楽しめるほか、規定内であれば自分の竿を使用することもできるので上級者も満足のアクティビティが堪能できます。
保戸島までのアクセス
JR津久駅下車、徒歩7分。津久見港からの定期便でアクセス。所要時間約25分。
大分の離島・無人島4:大入島
大入島の概要
大分県佐伯市街地より北北東約700メートルに位置する、ひょうたん形をした離島、「大入島(おおにゅうじま)」。同島の一部は日豊海岸国定公園に指定されています。
また、大入島はオーストラリア・グラッドストン市と友好があり、その証としてオープンした広場には、グラッドストン市の彫刻家によるブロンズ像、「寝そべるカンガルー像」や、アボリジニーアートが描かれたトーテムポール、オーストラリアの木々などがあり、ほのぼのとした離島にある意外な光景が目を楽しませてくれるでしょう。
大入島で楽しめるアクティビティ
大入島で最もホットなアクティビティは、「九州オルレさいき・大入島コース」のトレッキング。「オルレ」とは韓国・済州島発祥の言葉で、海岸や山などの自然を五感で感じながら、自分のペースでゆっくり楽しめる人気トレッキングコースのこと。
大入島コースは九州オルレの中でも特に珍しい離島のコースとなっており、リアス式海岸の美しい海岸線を歩き、四国まで眺望できる遠見山展望所」など見どころがいっぱいです。
さらに、大入島で体験したいのが「タンデム」という、サドルとペダルが前後に並んだ2人乗りの自転車。この島ではタンデム自転車の公道走行が認められているうえ、車の交通量も少なく、サイクリングをしながら大入島の絶景が楽しめます。
大入島の周囲は17キロの平たんな道が続き、1時間半から2時間ほどで島を1周することができるでしょう。「午前中はオルレ、午後はサイクリングを楽しめば島を十分満喫できておすすめです。
大入島までのアクセス
JR佐伯駅下車、徒歩約10分で葛港へ。定期船マリンバスで約12分。
大分の離島・無人島5:深島
深島の概要
大分県佐伯市の最南端に位置する蒲江沖には「深島(ふかしま)」」と「屋形島(やかたじま)」の2つの島があります。そのうちの1つである深島は島民約20名に対してネコは約80匹という、通称「ネコ島」とも呼ばれる、周囲約4キロ程度の小さな離島です。
九州本土から近くにありながらも豊かな自然を誇っており、島全域が日豊海岸国定公園に指定されています。カラスバト、ムラサキオカヤドカリといった国指定の天然記念物や、アオノクマタケランなどの珍しい植物も群生しています。
深島で楽しめるアクティビティ
深島は磯釣りのポイントとして有名で、クロ(グレ、メジナ)や青物、イサキなどが釣れ、一年を通してフィッシングが楽しめます。また、深島の港からもクロやアカハタ、ホゴなどが釣れます。
さらに、高い透明度を誇る深島の海は、サンゴ礁や熱帯魚の世界が楽しめるダイビングスポットとしても知られています。深島は日本でサンゴが見られる北限の地。シュノーケリングやカヤックでも間近にサンゴ鑑賞ができます。
深島までのアクセス
佐伯市蒲江にある蒲江港から定期運航船で「屋形島」経由、約30分。
大分には楽しく遊べる無人島がたくさん
以上、大分の島情報を紹介してきました!
それぞれの島ならではの特徴を活かした観光コースづくりや新しいアクティビティを導入するなど、その島ならではの楽しみ方を積極的にアピールして提供していますね。
食事が美味しい、景色がきれい、船で渡るという非日常感もあって、日帰りでもずいぶん遠くへ来たような気分になるのが島体験の醍醐味。のんびりゆっくり心休まるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?
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