無人島や災害時に、まず最初に確保すべきもの——それは「水」です。
人は食べ物がなくても数日は生きられますが、水がなければあっという間に体力を奪われてしまいます。
しかし、周りが海や森ばかりの環境では「どうやって飲める水を確保すればいいのか?」と不安になりますよね。
実は、自然の中には“飲み水を作る/確保する方法”がいくつも存在します。
雨水の活用や朝露の集め方はもちろん、ちょっとした工夫で水を「作る」ことも可能です。
本記事では、無人島や非常時でも実践できる水の確保方法を6つ紹介します。
いざというときにあなた自身や大切な人の命を守れるように、知識として覚えておきましょう。
この記事は『無人島冒険図鑑』(無人島プロジェクト・梶海斗著)を元に掲載しています。
水を作る/確保する方法1:雨水を貯める

雨水を貯めるのは、無人島で水を確保する最も簡単な方法です。
ちなみに雨水はそのまま飲んでも問題ありません。具体的なやり方や注意点は以下の通りです。
■やり方■
1.水を貯めることができる容器をありったけ集める
2.雨が降るのを待つ
■注意点■
・一度地面に触れた水は異物が入っている可能性があるので注意
・煮沸するのが無難
水を作る/確保する方法2:水辺を探す

湧き水や川を見つける方法もおすすめです。
無人島の性質に左右されますが、見つけてしまえばしばらく水問題は解決します。
■ヒント■
植物が生えている無人島は水が土壌に蓄えられています。
また、岩を伝う程度の湧水でもOK!葉っぱを使って水を集められます。

■注意点■
安全が確認できない水源の場合は、煮沸殺菌をしましょう。
以下の記事では、無人島に1ヶ月滞在したおがっちが水の確保に挑戦しています。
『【実話】無人島0円サバイバル生活ー1ヶ月生活した男の全記録【実話】無人島0円サバイバル生活ー1ヶ月生活した男の全記録』
水を作る/確保する方法3:朝露を集める

寒暖差がある日であれば、葉っぱの上に朝露が貯まります。それを集める方法です。
■朝露の集め方■
その1:地道にすくい集める
その2:タオルで朝露を集め、絞る
その3:寝る前にビニールシートなど面積の広いものを広げておいて集める
水を作る/確保する方法4:地面から蒸発した水分を集める

『無人島冒険図鑑』(無人島プロジェクト・梶海斗著)より
いよいよサバイバルぽくなってきました。
水分を含む水地面から蒸発する水分を、装置を作って集める方法です。集められた水はそのまま飲用可能です。
■やり方■
1. 砂地に穴を掘る
2. 穴の中に水を集めるための容器を設置する
4. ビニールなどのシートをかぶせ、落ちないように抑える
3. 中央に小石などをおき、水が容器に集まるようにする
■ポイント■
穴の中に海水で湿らせたタオルなどを一緒に入れると湿度が上がり、蒸発した水分が生まれやすいのでGOOD。
水を作る/確保する方法5:蒸留装置を作る

『無人島冒険図鑑』(無人島プロジェクト・梶海斗著)より
そして最もサバイバルな感じが味わえる「蒸留装置を作る」という方法を紹介します。
ポイントは漂流物をうまく活用することと、火があること。蒸留装置を作ること自体には手間がかかりますが、一度成功すれば飲料水には困らなくなります。
無人島生活の長期戦が見込まれる場合には、早々に蒸留装置を作っておきましょう。
■やり方■
1. 大きな容器を2つ集める(鍋が2つあればできる)
2. 容器を重ね、下の容器に海水を入れ、その中に蒸留水を受ける容器をセットする
3. 二つの容器の間に隙間が開かないように密閉させる
4. 上の容器に海水を入れる
5. 装置の下から火をつける

無人島で1ヶ月間過ごした男も、漂流物を駆使して蒸留装置を作りました。
詳しくは『【実話】無人島0円サバイバル生活ー1ヶ月生活した男の全記録【実話】無人島0円サバイバル生活ー1ヶ月生活した男の全記録』の中でご紹介しています。
水を作る/確保する方法6:尿を飲む(最終手段)

絶対にやりたくはないですが、最終手段は「自分の尿を飲む」です。
本当にサバイバルな場面でどうしようもない場面に陥ったときはこれに頼るほかありません。なお、ろ過をする方が無難です。
水をきれいにする方法
蒸留水はそのまま飲めますが、無人島で得られる水には不純物や汚物が含まれている可能性が高いです。
見た目は綺麗でも下痢になる可能性が高いため、水はなるべく浄化してから飲むようにしましょう。水を浄化する方法としては「ろ過装置を使う」「煮沸をする」という二つの方法があります。
ろ過装置を作る

『無人島冒険図鑑』(無人島プロジェクト・梶海斗著)より
■作り方■
1. 漂流物からペットボトルを探し、底を切る
2. ペットボトルを逆さにして、「下から小石→木炭(消し炭)→砂→布など」の順に入れる
3. ペットボトルのふたは閉めたままで、ペットボトルの下部に少しだけ穴を開けて水の出口を作る
4. 上から水を入れ、濾過する
■ポイント■
ペットボトルはロープで吊るしておくのが良い
防災にも!市販の浄水器
市販でも浄水器は販売しています。
フィルターを通すだけでほとんどの病原菌を除去できる手軽なものもあるので、持参するのがおすすめです。サバイバルとしては面白味はありませんが、防災の観点から一つ持っておくと損はありませんね。
水の煮沸は最低10分!
水の中に病原菌がいる可能性があるので、最低限の処置として煮沸殺菌をしましょう。
水が黄色っぽい時は粘土質、緑色っぽい時はプランクトンを多く含んでいる可能性が高いです。10分間煮沸すれば、ほとんどの病原菌は死滅すると言われています。
無人島で水を作る/確保するのは不可能ではない!
人間は1日に約3リットルの水分が必要と言われています。初日はなんとか500mlの水を作ることを目標に動いてみましょう!
『無人島冒険図鑑』には、水の確保の仕方や火の起こし方、ナイフの使い方などなど、無人島に行く前に知っておきたい知識やサバイバルノウハウが満載!
無人島だけでなくアウトドアをする人なら知っておいて損はない情報ばかり掲載されています。ぜひ参考にしてみてくださいね。






