サーファーの間では波の高さや質に加え、海岸線の長さと景観でよく知られる宮崎。そんな宮崎には、無人島ステイが安心して体験できる島や南国ムード漂う島、野生の猿が生息する島、再開発に沸く島など、気になる離島・無人島スポットが目白押し!
初めて行く人も、なぜか懐かしい気持ちになれる宮崎という土地で、風の音、打ち寄せる潮騒、野鳥のささやきなどを聞きながら、ゆっくりと時間が流れる島体験をしてみませんか?
宮崎の無人島・離島1:乙島(おとじま)
乙島の概要
宮崎県北部の港町、門川町は海の青と山の緑が魅力のエリアです。そんな門川湾に浮かぶ荘厳な「乙島」は周囲約4キロの島で、自然が作り出した防波堤として門川の港町を見守り続けています。
渡船で沖合へと足をのばすと生い茂るジャングルがごとく、冒険心をかき立てる乙島が存在感を放っています。乙女が横たわっているように見える2つの隆起を持つ島のシルエットが、「乙島」の名前に由来しているとか。
乙島で楽しめるアクティビティ
島内には、アコウ、ヤブニッケイ、タブノキなどの亜熱帯植物がこんもりと茂り、国指定天然記念物のカラスバトをはじめ多くの野鳥が生息しており、バードウォッチングが楽しめます。全長約3.2キロのトレッキングコースを歩いてみるのもいいでしょう。南国のジャングル探検気分が味わえます。
また、島には「茶屋の大門(たいもん)」と呼ばれる巨大な海食洞(高さ14メートル、幅8メートル、奥行き63メートル)があり、波が穏やかな日ならば、シーカヤックで洞窟内へと進入することも可能。洞窟内から入り口を見ると神秘的な青色の水面が浮かび上がり、イタリアの「青の洞窟」さながらの景色が堪能できるでしょう。
さらに、乙島の西側にはキャンプ場やバンガローも整備されています(7月~8月)。通称「夢人島サバイバルアイランド」と呼ばれており、刺激的なアウトドアを求める人にうってつけのスポットです。島周辺は絶好の磯釣り場としても知られています。
そして近年はイベントとしてもカヤックやバーベキューを開催しているのでいろいろな方々との交流を楽しむ機会もあるようです。
乙島までのアクセス
門川町中心部に位置する門川港、庵川港、海浜公園のいずれから瀬渡し船に乗って約10分。
宮崎の無人島・離島2:大島(おおしま)
大島の概要
宮崎県日南市南郷町の沖合2.5キロに浮かぶ「大島」は、日南海岸で最大の島。南北に細長い島内をめぐる遊歩道は全長約5キロあります。
島内の竹之尻港から最南端にある鞍埼(くらさき)灯台までの道のりでは、亜熱帯性の樹木が生い茂る中、時々開ける視界の先に映るどこまでも青い海を目指していきます。鞍埼灯台は日本初の無筋コンクリート造で、初点灯は明治17年。当時からずっとここで海を見守っています。
昭和30年には約400人近くの人口が居ましたが、近年人口が急減し、2015年に無人島化しました。
大島で楽しめるアクティビティ
無人島とはいえ、市営の「大島アドベンチャーキャビンコテージ」という整備された宿泊施設があるため、本格的なアウトドアやサバイバル体験に気後れしてしまう人でも、気軽に無人島ステイが体験できます。
島のほぼ中央に位置するこの宿泊施設までは、大島の港「竹之尻港」から徒歩で約35分。38名まで泊まれる団体用キャビンのほか、6人用のコテージが2棟あります。いずれもキッチン、バス、トイレ、エアコン付きで、1年中利用可能。ここを拠点に、釣りやマリンレジャー、島内散策などが楽しめます。
大島までのアクセス
大島に渡るには市営客船「あけぼの3」に乗船。目井津港から高速旅客船(所要時間約15分・1日4往復)(2023年11月現在)が運航されています。
貸切(50人まで)をすることもでき、島には上陸しない周遊コースもあります。
宮崎の無人島・離島3:幸島(こうじま)
幸島の概要
宮崎県串間市の「幸島」は周囲約3.5キロほどの無人島で、通称「猿島」でも知られています。それもそのはず、同島には野生のニホンザルが100頭以上も生息。しかも、ただ単に野生の猿が多数、生存しているわけではなく、この猿たちはイモに付着している土を落とすために海辺でイモを洗うという行動をとるのです。
1953年頃、1匹の小猿がサツマイモを小川で洗い始めたことから、他の猿たちも同じような行動をとるようになったのが猿島の始まり。現在ではイモに塩味を付けるため、海水で洗うそうです。
このような1つの行動が周りに伝わって継続されているのは、1つの文化であり、人間以外の動物が文化を持つという重要な性質から世界的にも知られるようになりました。無人島ではありますが、島内には京都大学の霊長類研究施設が設けられ、日々研究が行われています。
そして驚くのは猿たちにタグをつけるわけでもなく、すべての猿を見分けることが出来るということ。
日々観察していくなかで母親が誰かというヒントをもとに見分けられるようになったそうです。
無人島に猿の群れが生息し、自然も残されている場所は世界でも中々無く、海外からも学者が訪れます。
幸島で楽しめるアクティビティ
独自の文化を持つ、貴重で愛らしい猿たちを間近で見るのが幸島の楽しみ方の1つです。ただし、猿たちの姿はいつでも見ることができるわけではないので注意が必要。海辺で猿たちの姿を確実に見れるのは午前10時頃で、それ以外の時間帯は島の森に入ってしまいます。
猿たちとはかなりの至近距離で近づくことができますが、それも観光客の餌付けが禁止されているから。猿と目を長時間合わせるようなことさえしなければ、何もされることはありません。このような無人島の海辺で猿たちと触れ合えるのは、この幸島くらいのものでしょう。
幸島までのアクセス
問い合わせは各渡船業者へ。
宮崎の無人島・離島4:島野浦島(しまのうらしま)
島野浦島の概要
宮崎県延岡市の中心部から北東へ約12キロ。日豊海岸国定公園の一部である「島野浦島」は、美しいリアス式海岸に囲まれた周囲15.5キロの離島です。黒潮が島の周囲に流れ込み、外海に面した海岸は切り立った岩壁の険しい海蝕崖をなし、海蝕洞も数多く変化に富む景観が特徴。2009年4月10日、「国土交通省都市・地域整備局」主催による「島の宝100景」に選出されています。
島野浦島で楽しめるアクティビティ
島野浦島の近辺では黒潮に洗らわれる小島が数多く点在するため、磯釣りスポットとして人気があるほか、「オオスリバチサンゴ」「ソフト・ハードコーラル」など、海中に生息する生物たちの種類も豊富なことからダイバーたちからも評判のスポットとなっています。
また、島内の遠見場山(とんばやま・186メートル)には数々の展望ポイントがあり、島ならではの大自然を満喫することができるでしょう。さらに、尾根には三十三体に及ぶ石造りの観音像が安置されており、『島野浦西国三十三観音巡り』と呼ばれています。これを目的に、巡礼がてら多くの人々が島を訪れています。
島野浦島までのアクセス
浦城港から高速艇で10分、カーフェリーで20分。
宮崎の無人島・離島5:青島(あおしま)
青島の概要
宮崎県宮崎市の南東部海岸付近にある「青島」は、奇岩「鬼の洗濯板」が島を囲む周囲1.5キロほどの小島です。対岸の青島海岸は、青島海水浴場などを含む一大観光地。島と青島海岸とは弥生橋で結ばれていますが、近年、島と陸とがつながりつつあります。また、島内にはビロウジュをはじめとした亜熱帯性植物が多く茂り、国の特別天然記念物に指定されています。
青島はかつて新婚旅行のメッカでしたが、現在、このエリアがシリコンバレーがごとく生まれ変わろうとしており再び注目を集めています。ファッション通販サイト「ゾゾタウン」を運営する株式会社ZOZO(旧株式会社スタートトゥデイ)のグループ会社である、株式会社アラタナ(本社:宮崎県宮崎市)が地域活性化プログラムを手掛け、ホテルやスパ、オフィス、プールなどの複合施設のほか、日本のビーチライフの理想の形を作り上げて「青島プロジェクト」が2022年春にオープン、NOT A HOTELが2022年11月にオープンしました。
青島で楽しめるアクティビティ
青島のビーチは、海水浴やサーフィン、ボートセイリング、ヨットなど、マリンスポーツの拠点で、夏には県内随一の海水浴場としてにぎわいます。ビギナーに適した波が立つ青島ビーチで、サーフィンやボディボードが体験できるのでおすすめ。泳げなくても、初心者でも、年齢も問わず楽しむことができます。また、2キロ南には白浜ビーチやオートキャンプ場などもあります。
青島までのアクセス
JR青島駅下車、徒歩10分。
南国・宮崎には楽しい無人島・離島がたくさん
以上、宮崎の無人島・離島について紹介してきました。いかがでしたか?
無人島でのステイやマリンスポーツ、野生猿とのふれあいなど、あなたの興味に応じた楽しみ方ができる宮崎の島々。特に青島の再開発プロジェクトは、「青島ビーチパーク」としてオープンしており、お洒落なビーチショップが並び、ベンチやパラソルも自由に使用可能。心地良いBGMや波の音も聞きながら、南国リゾート感覚でリラックスできておすすめです。
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