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無人島プロジェクトの代表が思う、無人島×教育の価値とは

「電気も水道もない無人島で、子どもたちに何を学んでほしいのか」

無人島でのサバイバルキャンプや教育企画を数多く手がけてきた《無人島プロジェクト》。その活動の根底には、代表・梶海斗自身が無人島生活を通じて得た「生きる力」への確信があります。

大手人材会社を経て、なぜ「無人島×教育」という一見異色の事業を起業するに至ったのか。そして、便利さにあふれた現代だからこそ無人島体験が子どもたちにもたらす学びとは何か。本記事では、代表自身の言葉とともに、その価値観の原点に迫ります。

梶海斗プロフィール画像
この記事の監修者

無人島が教育の場として活かされる時代に

無人島体験で得られる、現代教育に求められる学び

野外体験活動、自然体験活動が子どもの成長において重要視され、学校教育で積極的に取り入れてきたのは今に始まったことではありません。
そこに近年、「無人島」という環境の有用性が注目を集めていることをご存知でしょうか。

電気も水道もない環境での野外体験。
一見それは子ども教育においてはハード過ぎるようですが、無人島ならではの体験は成長過程の子供たちにとって「生きる」上で重要な学びとなる可能性が極めて高いのです。

学習指導要綱にも明記された「生きる力」の必要性

平成29年・30年に改定された文部科学省の教育指導要綱は「生きる力 学びのその先へ」と名付けられています。学校教育現場は今、主体的・対話的な深い学び「アクティブラーニング」を通じて、質の高い学びを実現していくよう授業改善が求められているのです。

野外体験活動には強制的に主体性や他者との対話が求められる場面が数多くあります。
子どもたちは無人島で「どのようにすれば生活環境をより良くできるのか、豊かな時間を過ごせるのか」を正解のない中で話し合い、実現に向けて仲間と取り組んでいくことが必然的に求められるのです。

必要最低限の物資しか与えられない環境。大人の指導が入らずとも、子どもたちが自ら考えて動き、仲間と協力して無人島で「生きる」術を身に付けていく姿を目の当たりにするでしょう。

無人島体験が教育現場で活かされた例

食料調達の難しさを通じて、初めての感動と達成感を味わう

食料調達を例にとってみます。
無人島での食料調達は、海で魚介類を、山で食べられる植物を探すことから始まります。
魚釣りも一筋縄ではいきません。まずはエサとなる貝や虫、カニなどを自分たちで捕まえるところからのスタートです。

こうした準備を経て、ようやく釣り糸を垂らせるようになります。だからこそ魚が釣れた瞬間の「ピチピチ」という感触は、忘れられない体験になるでしょう。スーパーで切り身の魚しか見たことのない子どもたちにとって、大きな衝撃と刺激を伴う経験です。

さらに、釣れてもすぐには食べられません。さばいて内臓を取り、鱗を落とし、調理できる状態にするまで、すべて自分たちの手で行う必要があります。「命をいただく」という言葉の重みを、子どもたちは実体験を通じて初めて実感するのです。

「火を起こす」という実体験がもたらす深い学び

食事をするためには、火を起こさなければなりません。しかし無人島において、火起こしは決して簡単なことではないのです。

普段、ガスのスイッチひとつで火がつく環境で暮らす子どもたち。火がつく仕組みや、炎のどの部分が最も高温になるかといった知識は、授業で学んで知っているかもしれません。しかし、いざ「摩擦熱を起こし、空気と結びつけて実際に火をつけてみよう」と伝えたとき、子どもたちはどのように取り組むでしょうか。

知識と実践のギャップに向き合うこうした体験は、すべて「生きる」という目的につながっています。そしてその過程では、自ら考え動く「主体的な学び」、仲間と話し合う「対話的な学び」が自然と生まれます。体験を通じて得た知識が実学として身についたとき、それは初めて「深い学び」へと変わっていくのです。


他者との関係性を変化させる無人島での苦労体験

物や便利なツール、情報にあふれた現代社会で暮らす子どもたち。生きることへの不安はおろか、「自分が動かなければ」という焦りすら感じる機会がほとんどありません。

しかし無人島では、「普通に生きる」ことすら簡単ではありません。食べるために考え、安全な寝場所を確保するために動き、少しでも快適に過ごすために試行錯誤し、仲間と協力しながらその日を生き抜く必要があります。楽なことは一つもなく、すべてが難しいのです。

だからこそ、そこには大きな学びが生まれます。無人島キャンプを行った学習塾の指導者は「苦労を共にした仲間とは、その後の絆がとても強固だ」と語ります。子どもたちが無人島で経験する苦労は、単に生物として「生きる」力を超えて、仲間とのつながりを持ちながら「人間として生きる」ことの意味を、深く学ぶ機会になるのです。

「学校教育×無人島」新しい時代に、新しいスタイルの教育のすすめ

10年前から無人島体験に取り組む中学校の実例紹介

「無人島」と聞くと、安全面などを理由に躊躇される方もいるかもしれません。しかし実際には、10年以上前から無人島体験を教育に取り入れている中学校があります。

この取り組みは、学習指導要領に位置づけられた「総合的な学習の時間」の一環として実施されているもの。平成21年度から、週1回2時間連続の授業を年間70時間実施しているほか、学校行事として年1〜2回、計3日程度の宿泊体験活動を行っています。さらに中学3年生の際には、3泊4日の無人島体験も実施されています。

体験を終えた先生は、次のように語っています。

「3日間の生徒たちの成長には目を見張るものがあった。魚など、ほかの生き物の命によって人間が生かされていること、便利で快適な暮らしへの感謝の気持ち、仲間との絆の尊さなど、現代人が見失いかけている大切なことを、自らの体験を通して学び取ってくれた」


無人島体験に興味がある教育関係の方へ

《無人島プロジェクト》では、「生きるを学ぶ」をテーマにこれまでにも子どもたちを対象とした無人島キャンプの実施事例があります。

方針に応じて無人島体験の内容を共に設計することが可能です。また、食料集めや火起こしなどのサバイバル体験の強度設定も柔軟に対応できます。内容によっては無人島ではない他の離島や野外体験施設で野外体験を提供することも考えられます。

日本にある無人島の数は約13,700島ほど。これは世界第7位の数で、無人島体験は島国日本だからこそできる学びの一つ。昨今では自然災害による被害もよく取り上げられますが、そんな際にも必要とされるのが「生きる力」
改めて自然教育を正しく教育の場に取り入れ、深い学びを提供してはいかがでしょうか。

>>>無人島での野外体験活動について相談する

>>>小・中学生の無人島キャンプ開催レポートを読む

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